札幌地下鉄とは何ですか?
札幌の地下鉄は、札幌市内を移動するための主要な公共交通機関です。主に地下を走行しますが、一部区間は地上や高架を走ります。札幌市交通局が運営しており、市民だけでなく観光客にとっても非常に便利な移動手段となっています。特に雪が多い札幌では、天候に左右されずに移動できる地下鉄は重要な役割を果たしています。
札幌地下鉄の路線は何がありますか?
札幌地下鉄には現在、以下の3つの路線があります。
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南北線 (Namboku Line)
緑色のラインカラーで、北区の麻生駅から南区の真駒内駅を結んでいます。札幌市の南北を縦断する主要路線で、札幌駅、大通駅、すすきの駅といった中心部の主要駅を通ります。地上区間が比較的長いのも特徴です。
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東西線 (Tozai Line)
オレンジ色のラインカラーで、西区の宮の沢駅から厚別区の新さっぽろ駅を結んでいます。札幌市の東西を横断する路線で、大通駅、円山公園駅、琴似駅、白石駅などを通ります。観光地へのアクセスにも利用されます。
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東豊線 (Toho Line)
水色(スカイブルー)のラインカラーで、東区の栄町駅から豊平区の福住駅を結んでいます。比較的新しい路線で、札幌駅、大通駅、豊水すすきの駅などを通ります。札幌ドームへのアクセス(福住駅)にも便利です。
札幌地下鉄の車両の特徴は何ですか?
札幌地下鉄の大きな特徴の一つは、ゴムタイヤ方式を採用していることです。通常の鉄道のような鉄輪ではなく、ゴムタイヤで走行するため、乗り心地が比較的静かで滑らかです。これは雪国である札幌の気候に適応するための工夫とも言われています。
なぜ札幌で地下鉄を利用するのが便利なのですか?
札幌で地下鉄を利用する最大の理由は、その速さと定時性、そして天候に左右されない安定性です。
- 速くて正確: 交通渋滞の影響を受けないため、目的地まで予測しやすい時間で到着できます。運行ダイヤも正確です。
- 雪や雨に強い: 札幌は冬季に大量の雪が降りますが、地下を走行するため、雪の影響をほとんど受けずに運行できます。夏場の雨の日でも濡れる心配がありません。
- 主要エリアを網羅: 札幌駅、大通、すすきのといった中心市街地の主要な場所に駅があり、観光やビジネスでの移動に非常に便利です。
- 他の交通機関との連携: 主要駅ではJR線や市電、バスとの乗り換えもスムーズにできます。
札幌地下鉄はどこへ行けますか?主要駅はどこですか?
札幌地下鉄の3路線は、札幌市内の様々な主要エリアを結んでいます。
主要な乗り換え駅
- 大通駅: 南北線、東西線、東豊線の全ての路線が交差する、札幌地下鉄最大のターミナル駅です。地下街(ポールタウン、オーロラタウン)とも直結しており、乗り換えだけでなくショッピングや食事にも便利です。
- さっぽろ駅: 南北線と東豊線が乗り入れています。JR札幌駅と直結しており、新千歳空港や札幌市外への移動の拠点となります。地下街(アピア、エスタ跡地、パセオ跡地、ダイマルなど)とも繋がっています。
- すすきの駅: 南北線が乗り入れています。北海道最大の歓楽街「すすきの」の最寄駅です。東豊線の豊水すすきの駅も近く、乗り換えが可能です。市電の停留所も隣接しています。
各路線で行ける主な場所・エリア
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南北線:
- さっぽろ駅、大通駅、すすきの駅(中心部)
- 中島公園駅(中島公園、札幌コンサートホールKitara)
- 真駒内駅(真駒内セキスイハイムスタジアム・アリーナ、札幌芸術の森方面バス乗り換え)
- 北24条駅(北区の商業エリア)
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東西線:
- 大通駅(中心部)
- 円山公園駅(円山公園、円山動物園、北海道神宮)
- 西18丁目駅(札幌医科大学、北海道立近代美術館、三吉神社)
- 琴似駅(西区の商業エリア、JR琴似駅乗り換え)
- 白石駅(白石区の中心、JR白石駅乗り換え)
- 新さっぽろ駅(サンピアザ、デュオ、カテプリなど大型商業施設、JR新札幌駅乗り換え)
- 宮の沢駅(白い恋人パーク)
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東豊線:
- さっぽろ駅、大通駅、豊水すすきの駅(中心部、すすきのエリア)
- 札幌ファクトリー駅(バスセンター前駅:サッポロファクトリー)
- 学園前駅(北海学園大学)
- 福住駅(札幌ドーム、イトーヨーカドー)
札幌地下鉄の運賃はいくらですか?お得な切符はありますか?
札幌地下鉄の運賃は、乗車する区間(駅間距離)によって決まるゾーン制になっています。初乗り運賃は短距離で、遠くまで乗るほど運賃が高くなります。
乗車券の種類と運賃(2024年現在)
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普通乗車券:
券売機で購入できる、区間指定の切符です。距離に応じて運賃が決まります。例えば、1区は210円、2区は250円、3区は290円、4区は330円、5区は360円(大人片道)となっています。子供運賃は大人の半額です(10円未満切り上げ)。
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ICカード (Kitacaなど):
JR北海道が発行するKitacaや、Suica、PASMOなどの全国相互利用可能なICカードも利用できます。改札機の読み取り部にタッチするだけで乗降でき、運賃は自動的に精算されます。チャージして使います。
お得な一日乗車券・企画乗車券
札幌地下鉄には、特定の日にたくさん乗る場合に便利でお得になる一日乗車券などがあります。
旅行などで複数回地下鉄に乗る予定がある日は、これらのパスがお得になることが多いので検討してみましょう。
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一日乗車券 (大人 830円 / 子供 420円):
その日限り、札幌地下鉄の全線を何度でも乗り降り自由になる乗車券です。利用開始日から1日有効です。平日・休日問わず使えます。
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ドニチカキップ (大人 520円 / 子供 260円):
土曜日、日曜日、祝日、および年末年始(12月29日~1月3日)に利用できる、札幌地下鉄全線乗り放題の乗車券です。「ドニチカ」は「土日地下」の意味です。平日は使えませんが、休日のお出かけに非常にお得です。
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共通1DAYカード (大人 1000円):
札幌地下鉄、市電、JR北海道バス(一部路線除く)、中央バス(一部路線除く)が1日乗り放題になるカードです。地下鉄だけでなくバスも利用する場合に便利です。
これらの企画乗車券は、地下鉄駅の窓口や券売機で購入できます。利用する日の予定に合わせて選ぶと良いでしょう。
札幌地下鉄の乗り方は?利用方法を詳しく
札幌地下鉄の利用方法は、他の都市の地下鉄と大きく変わりませんが、初めての方のためにステップを説明します。
地下鉄の乗り方ステップガイド
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目的地までの運賃・路線を確認する
駅にある路線図や運賃表を見て、目的地までの駅名と運賃を確認します。最近では駅探やYahoo!乗換案内、Googleマップなどのアプリでも検索できます。
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乗車券を買う or ICカードを準備する
- 普通乗車券: 券売機で運賃または目的地駅名を選び、お金を入れて購入します。複数人分の切符をまとめて買うことも可能です。
- ICカード (Kitacaなど): 十分にチャージされているか確認します。チャージは券売機やチャージ機でできます。
- 企画乗車券 (一日乗車券など): 券売機または駅窓口で購入します。
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改札機を通る
改札機に切符またはICカードをタッチします。
- 普通乗車券: 改札機の投入口に入れます。自動的に奥に吸い込まれて、通過後に上部から出てくるので取り忘れないように注意しましょう。(降りるときに必要です)
- ICカード: 改札機の「タッチ」と書かれた読み取り部にしっかりとタッチします。ピッと音がして運賃が表示され、扉が開きます。
- 企画乗車券: 初めて使う場合は改札機の投入口に入れるか、特定の券売機で最初に使用開始処理を行う必要があります。改札機に通すと日付などが印字される場合があります。
扉が開いたら速やかに通過します。
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ホームへ移動する
改札機を通過したら、ホームへの案内表示(〇〇線 △△方面)に従って進みます。エスカレーターやエレベーターもあります。ホームにはベンチや待合室があります。
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電車に乗る
ホームに電車が到着したら、ドアが開くのを待ちます。乗る人が先、降りる人が後、がマナーです。乗り込む際は足元に注意しましょう(特にゴムタイヤ式のためホームと車両の間が広く開いている箇所があります)。
車内では、空いている席に座るか、つり革や手すりにつかまります。優先席付近では携帯電話の電源を切るかマナーモードに設定し、通話は控えましょう。 -
目的地駅で降りる
目的地の駅に近づいたら、降車する準備をします。車内アナウンスや電光表示で駅名が案内されます。
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改札機を出る
駅に到着し、ホームから改札へ向かいます。
- 普通乗車券: 改札機の投入口に乗車券を入れます。運賃が不足している場合は、扉が閉まり精算が必要な旨が表示されます。不足分を精算機で支払ってから再度改札を通るか、駅係員に申し出てください。問題なければそのまま回収されます。
- ICカード: 改札機の読み取り部にタッチします。運賃が精算され、残額が表示されます。
改札を出たら到着です。
乗り換えの方法
大通駅やさっぽろ駅などの乗り換え駅では、改札を出ずに別の路線に乗り換えることができます。
- 乗り換え改札: 駅によっては、路線間の乗り換え専用の改札機があります。乗ってきた切符やICカードを通常通り通して通過します。
- 駅構内の案内表示: 乗り換えたい路線の案内表示(例: 東西線 宮の沢方面乗り換え)に従って進んでください。地下通路で繋がっています。
- ICカードの場合: 乗り換え改札を通る際にもタッチするだけで自動的に処理されます。
- 普通乗車券の場合: 乗り換え改札機で切符を投入します。切符がそのまま出てくるので、乗り換え後の駅で降りる際に再び使用します。
※ただし、すすきの駅と東豊線の豊水すすきの駅間の乗り換えなど、一度改札を出て地上を歩くか、地下街を通って別の駅入口から入り直す必要がある場合もあります(この場合、運賃は通算されません)。
その他の便利な利用情報は何がありますか?
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運行時間:
札幌地下鉄は、朝6時頃から深夜0時過ぎまで運行しています。路線の区間や曜日によって始発・終電の時間は異なりますので、利用する際は事前に時刻表を確認することをおすすめします。特に深夜帯に利用する際は、終電の時間に注意が必要です。
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時刻表・路線図:
各駅に時刻表と路線図が掲示されています。また、札幌市交通局のウェブサイトでも最新の情報を確認できます。駅によっては多言語対応の路線図や案内もあります。
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駅施設:
ほとんどの駅に券売機、改札機、運賃表、路線図があります。主要な駅には、エレベーターやエスカレーター、多機能トイレ、待合スペースなども整備されています。駅構内や周辺には売店や飲食店がある駅も多いです。
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混雑時間帯:
平日の朝夕の通勤・通学時間帯(目安として7:30〜9:00、17:00〜19:00頃)は車内が大変混雑します。大きな荷物を持っている場合や、ゆったりと移動したい場合は、この時間帯を避けるのがおすすめです。
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マナー:
車内での飲食は控えめにしましょう。携帯電話での通話は避け、マナーモードに設定します。騒がしい会話や、ドア付近に立ち止まって乗り降りの邪魔になる行為は避けましょう。高齢者や妊婦、体の不自由な方には席を譲りましょう。
まとめ
札幌地下鉄は、札幌市内の移動において、速く、正確で、そして雪国ならではの環境に強い、非常に頼りになる交通手段です。3つの路線(南北線、東西線、東豊線)が主要エリアをカバーしており、ICカードや各種企画乗車券を利用すれば、スムーズかつお得に乗りこなすことができます。このガイドを参考に、札幌での滞在中に地下鉄を上手に活用して、様々な場所へ足を延ばしてみてください。